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【脳科学の秘密】「認知症」と「もの忘れ」は別物!

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こんにちは!

先日講演の後、ある男性の方からこんな質問がありました。

「うちの家系はみんな認知症になっています。
実は最近、もの忘れが激しく、私もその兆候が出てきたのでは?
と心配しています。何か対策はありますか?」

さてさて今回は、認知症ともの忘れについて、脳科学から解説してみましょう!

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「認知症」も「もの忘れ」も高齢者に多く発症するので、混同されがちなのですが…
まず「認知症」と「もの忘れ」というのはまったく別物なので、関係はありません。

「もの忘れ」が激しいからといって、それが「認知症」の前触れということはないのです。

それは、その性質に明確な違いがあるからです。

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「認知症」の初期段階では、その日に起こった出来事を忘れてしまうなど、直前の記憶を失うことが多くあります。

ですから、今日どこへいったのかが思い出せなかったり、同じことを繰り返し繰り返し質問したりします。

家族が「え?それさっきも聞いたよ?」と言うと、「そうだっけ?」ということが多々起こるのです。

これは、記憶のそのものが失われてしまっているということです。

それに対して「もの忘れ」というのは、指摘をされれば「そうだそうだ!」「そうだった」と思い出すことができます。

要するに、記憶の引き出しにはきちんと記録されているが、それを検索してアウトプットすることができない…ということなのです。

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また「認知症」の患者というのは、体験したことを丸ごと忘れてしまう…という特徴もあります。

つまり、思い出の「エピソード」の記憶がそのまま抜けてしまうのです。

もし旅行に行ったとして、そこで出会った人物や一風景が思い出せないのなら「もの忘れ」ということですが
旅行に行ったこと自体を思い出せなくなったら「認知症」ということですね。

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ですから「認知症」と「もの忘れ」とは全く似て非なるものなのです。

ちなみに「もの忘れ」の原因について「お茶の水女子大学理学部生物学科・毛内拡助教」の解説を転載しておきます

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「もの忘れ」がひどくなるのはシナプス伝達の効率が悪くなっている証拠です。
シナプス伝達は強くなったり、弱くなったりする性質を持っています。

これはシナプス可塑性と呼ばれ、何度も同じことを学習すると、シナプス伝達が強くなっていきます。

脳の働きの根底にあるのは、ニューロンと呼ばれる神経細胞。
ニューロンは脳内に複雑なネットワークを張り巡らし、それらはシナプスを介してつながっています。

ニューロンが発生させる電気信号がシナプスによって神経伝達物質に変換され、別のニューロンに伝えられて脳は動いています。

シナプスによる伝達は常に一定ではありません。
より効率的に働くように、使わなくなれば徐々に失われていきます。

脳のエネルギー消費は膨大であるため、使わないシナプスは節約のために徐々に弱まり、消えていく。
これが「記憶を失う」という現象なのです。

「もの忘れ」とは、脳がエネルギー消費を節約した結果、さほど重要ではないと判断したものを記憶しなくなることで起こると言い換えられます。

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