指導者

なぜ練習しても成果が出ないのか??

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あるチームへ指導に行った時のこと。
ほぼ休みなく練習をしているのに、なかなか成果が出ないというのです。

練習しても成果が出ない…というのは、必ずどこかに指導の間違いがあることを理解しなければなりません。

「うちのチームは能力が低い選手ばかりで、言われたことしか出来ず、受身な選手が多いので困っています。試合でもいつもの力が発揮出来ずに負けることが多く、何とか次の大会へ向けて一矢報いたいのですが…」
と監督から相談されたのが始まりでした。

女子のチームなのですが、現状は…
・練習に一生懸命に取り組む選手が多い
・数名、前向きに取り組めない選手も存在する
・練習メニューは監督が全て決めている
・監督は非常に熱心で、練習中も常にゲキが飛ぶ
・チーム内で揉め事が多く、それによる退部者も例年出る
・部活日誌を毎日書かせて、反省をさせている

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さて、このどこかに大きな問題があります。

皆さんはどこが問題なのか、お分かりでしょうか?

答えは…
監督の「うちのチームは能力が低い選手ばかりで、言われたことしか出来ず、受身な選手が多い」という『思考』です。

なかなか理解されないのですが、指導者の『思考』は選手に伝わります。
(これは波動性理論なので、詳しい解説は避けます)

ですから「本当に能力が低い選手だ」「何度言っても出来ないな」「今日も練習めんどくさいなぁ」「この選手は使えないな」などというネガティブな『思考』は、選手に伝わっているので、だからそういう選手に育ち、そういうチームに育つのです。

指導者が口でいくら「お前たちには無限の可能性がある!チャレンジしよう!」などと言っていても、頭の中で「この選手は能力が低いな」「無理だな」などと考えている限り、選手はそれ以上伸びないということなのです。

これは「ゴーレム効果」と呼ばれています。

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有名な話で、サンフランシスコの小学校で行われた実験例があります。

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1964年春、教育現場での実験として「ハーバード式突発性学習能力予測テスト」と名づけた知能テストを行った。
しかしそのテストが名ばかりのテストで、その結果に関係なく、無作為に選ばれた児童の名簿を学級担任に見せて…
「この名簿に記載されている児童が、今後数ヶ月の間に成績が伸びる子供達だ」と伝えた。

その後、学級担任は、子供達の成績が向上するという希望を持って、その子供達を見ていたが、確かに成績が向上していった。
成績が向上した原因としては、学級担任が子供達に対して、期待のこもった眼差しを向けたこと。さらに、子供達も期待されていることを意識するため、成績が向上していったと主張されている。

これは「ピグマリオン効果」と呼ばれています。

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ですから、チーム指導(子育てや、会社などでの部下育成も同じ)で一番重要なのは、選手をどういう「目」で見ているのか?ということです。

「こいつはダメだ」と見るのか「必ず伸びる」と可能性を信じているのか。
「能力が低い」と見るのか「みんな日本トップレベルの選手だ」と見るのか。
「何度言っても理解出来ない奴だ」と見るのか、それも愛らしいと感じ、見届けてやるのか。

多くの指導者が、練習の仕方や運営方法などについて試行錯誤されているようですが、それは二の次なのです。

良くも悪くも、チームの状況は「指導者次第」です。
これは子育てや、会社の部下育成でも全く同じことが言えます。

子どもたちの無限大の可能性は、ぜひもっともっと伸ばしてやりたいですね。
明るく元気に楽しく元気で!

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