あるスポーツ指導者の方からのご相談。
「うちの子たちは、一つひとつの行動が遅い!もっとテキパキと動いて欲しいのですが、いつもダラダラした感じになります。何か良い方法はありませんか??」
よくあるケースですね。
ただ、これはある一部の選手がそうなのか、全体的にそうなのか、紛れもなく全員がそうなのか…で対処法が変わってきます。
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ほとんどの場合は、全員がそう…ということはなく、ある一部の選手だけ遅い、あるいはある一部の選手だけはテキパキ動いている…という感じでしょうか。
そのとき、遅い選手に対して、「遅い!もっとテキパキ動け!」と言っても、当然やらされて(動かされて)やっても、永遠にこの問題は解決しませんね。
では簡単に選手がテキパキと動くようになる方法をご紹介しましょう。
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① アップ中に「MAXパワー」を出す!
立って、足を肩幅くらいに開きます。
そして片方の親指を、もう片方の手で覆うように握りしめ、ギュッと手を組みます。
それを丹田(おへその下あたり)に押さえつけます。
そして全身に力を込めて、丹田に力を入れます。
5秒間力を入れ続ければ、一瞬で脱力します。
これを3回ほど繰り返せば、全身が熱くなったように感じ、そのあとに普段の練習に取り組ませれば、勝手にテキパキとした動きに変わるのです。
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これは全身の「MAXパワー」を出させる!ということをやっています。
例えば、ダラダラ動いてしまう…というのは、本気が出ていない証拠です。
要するに、オフモードなのです。
そのオフモードのまま練習に入るから、動きが遅くなるのです。
私がこれまで見てきた強豪チームは、とにかくウォーミングアップの質が違いました。
ウォーミングアップで、1日分の全てを出し切っているのではないか?と思うぐらい、真剣に全力でやっているのです。
これはMAXパワーを出しておくことで、その後の動きがスムーズになったり、テキパキ動ける結果、効率の良い練習になることを知っているからです。
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他にも「壁押し」というのをやらせたこともあります。
「壁押し」とは、壁を全身で全力で押すという単純なものです。
15秒間、絶対にその壁を向こう側に倒す!!という強い意志で壁を押させます。
これだけで、MAXパワーが出るので、テキパキとした動きで練習することができます。
この質問があった指導者の方にこれをお伝えし、一番やりやすい「壁押し」を選手にやらせていたのですが…
その後の選手の動きが早い早い!
これには指導者が一番驚いていました。(選手は自覚がありません)
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② 先(未来)を明確にする!
動きが遅い(テキパキ動けない)…というチームは、選手が次に何をやるかが明確に分かっていないというケースが多く見られます。
テキパキと動けるチームほど、練習メニューが分刻みで、明確になっています。
しかし、次にどの練習をするのか?すら選手分かっていない状況で、テキパキと動くことはできません。
ですから、しっかりと明確に、選手全員に行き渡るまで、せめて当日の練習メニューは理解させておく必要があるでしょう。
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はじめに相談されたこのチームは、一つひとつの練習メニューが終わるたびに、選手が監督に
「次、何をやりますか??」と聞いてきます。
その都度「間」があいてしまうので、どうしてもマッタリ感が出てしまうのです。
ちなみに、私が以前携わっていた全国大会3連覇の創志学園高校ソフトボール部は、前日の晩のミーティングで、必ず次の日の練習メニューを、選手たちが主体的に決めていました。
ですから、何をすべきかは全員が理解しており(次にどういう行動をとるべきかを理解しており)、より効率の良い練習ができていたということです。
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③ ワクワクさせる!
それでもテキパキ行動ができないのであれば、それはもうこれしか考えられません。
「練習がとにかく面白くない!」
例えば、平日の夜に、ずっと楽しみにしていたコンサートに行くときは、必然的に「テキパキ行動」をして仕事をなるべく早く終わらせます。
ましてやダラダラと残業…なんてことはありませんね。
このように、「面白い」「楽しい」ことに関しては、人は勝手に「テキパキ」行動するようになるのです。
ですから指導者として、ダラダラ行動している選手がいればそれは「練習が面白くない」サインだと考える視点が必要です。そう気づけば、面白くなるようにしてやる知恵が生まれますからね。
ワクワクさせればテキパキ動くようになるのです。
教員の働き方改革の動きから、部活動の練習時間の削減で、これからは練習の「質」が問われる時代です。
もっと効率良く、短時間で成果の出る練習をしていかなければならないですね!
明るく元気に楽しく笑顔で!!
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