第二法則:「逆作用の法則」
この法則は「あなたは何かを行う時に、頑張ろうとすればするほど、それがうまくできなくなる」というものです。
例えば、ここで一つ実践して見ましょう。
これから目を閉じて、あなたの好きなものを想像して下さい。
ただし!
絶対にピンクのプードルだけは想像しないでください。
良いですか?
ピンクのプードルだけは選んではいけません。
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いかがでしょう?
こう言われると恐らくピンクのプードルを思い受かべてしまいますね。
例えば人生を好転させようとする時や、何かを変える必要があると気づいた時、私たちは通常「よし頑張って変えるんだ」と意気込んでしまいがちです。
でもあなたの心の法則下では「頑張る」といった言葉を伴った指令を、妥当な要求として受け入れてくれないのです。
「想像力 VS 意志の力」
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クーエさんはさらに、
「想像力と意志が争っているときは、勝者は常に想像力のほうである」とも言っています。
これも暗示の原理だと言ってもよいでしょう。
人間の心は、氷山の一角に過ぎない「意識」と、海面下に隠された巨大な「無意識」の二重構造になっています。
この無意識に働きかけ、秘められた能力を引き出そうとするのが暗示です。
脳と心の研究はまだまだ未知の部分が多く、意識と無意識が脳の構造にどう対応しているかは軽々しく言えません。
しかし、意識が理性的なのに対し、無意識は本能的であることからも、後者の力が大きいことは想像できます。
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前に触れたように、脳には「やる気の神経」と言えるA系列の神経が、脳幹から小脳、大脳皮質を結んでいます。
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例えばA6神経は、目覚めて行動する時、アミンの一種であるカテコールアミンを出して活動を起こします。
動物的な攻撃性を引き出す「怒りのホルモン」ノルアドレナリンは、このカテコールアミンの一種です。
また報酬系と言われるA10神経はドーパミンを分泌して、脳に快感をもたらします。
こうして視床下部が司る食欲や性欲などの本能が、大脳辺縁系の働きと結びついて意欲となり
さらに前頭葉の力と一緒になって、理性的な行動になるとされる訳です。
理性的な脳と言える前頭葉の働きは極めて重要ですが、やる気の基本的な流れは、本能的な脳である視床下部の源なのです。
これは、意識と無意識の力関係を示唆される構造でしょう。
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少し難しい説明になっていますが、結局…
例えば「テスト勉強を頑張るぞ!」という「意志」を出しても
ずーっと見たかったテレビのスペシャル番組があれば、そちらの「欲求」の方を人は優先するということです。
だから「頑張るぞ」という「意志」を出すことの前に、「それがやりたいかどうか」「良いイメージがあるかどうか」ということを大事に行動すべきだ…ということです。
人は「イメージ」を優先しますから、「意志」の前に「イメージ」ですね!
第三法則へ続く…
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